2007年09月20日

贅沢な日々

ハイパー三日坊主の私が、北海道にいた間、決して欠かさなかったことがあった。

それは、ヨーグルト作り。

実家で長年作り続けられているカスピ海ヨーグルト。
それをタネ菌として、小瓶に入れて持って行った。
農家さんからいただいた牛乳を沸かし、冷ましてからタネ菌を投入。
常温で放置しておけば、半日〜1日で、新しいヨーグルトができる。
それを毎日、朝ごはんとして食べる。
なくなったら、また新しく作る。

7月からは、さらにいろいろなものが加わった。

そのときの農家さん宅では、パイプラインとバルククーラー(牛乳を冷やすタンク)の間のホースに、残乳がかなりあった。
その量、およそ2リットル。
搾乳するごとに2リットルだから、1日4リットル。

バケツなどでバルクに入れるという方法もあったが、生菌数が上がるのを嫌って、やっていなかった。
子牛に飲ませるということもまれにあったが、初乳で足りてしまうことが多かった。
(子牛を育成牧場に預けてしまっているので、家には1、2頭しかいない)
つまり、廃棄されてしまっていたのだ。

そーれーはーーーんもったいない!!
ということで、しょっちゅうしょっちゅうその牛乳をいただいていって、せっせと加工品を作っていた。

まず、いただいてきた牛乳を沸かし、粗熱をとってそのまま冷蔵庫で静置。
半日ほどすると、上にクリームが分離してくる。
そのクリームだけをすくって、大きめのビンに入れ、保冷剤をあてがいながら、振る。
ひたすら振る振る振る。
すると泡立って、音がしなくなってくる。
それを、さらに振る振る振る。
あるとき突然びしゃびしゃびしゃっと音がして、よく見てみるとバターができて固まり、水分と分離している。
それを数回水で洗って、水を切りながら練る。

ほい、手作り無塩バターのできあがり。

次。
うわずみをとった後の牛乳は、少し脂肪分の少ないヨーグルトに。

しかしこのヨーグルト、毎回1.7リットルくらいできる。
さすがに全部は食べ切れない。
そこで、ザルにガーゼを敷き、そこにヨーグルトを投入。
そのまま冷蔵庫で3日。
量が1/3くらいになるまで水が切れたら、なんちゃってクリームチーズのできあがり。

そのときに出た水分は、乳清といってとても栄養のある水なので…。
利用できたらよかったなぁ。
そこまでは、手が回らなかった。

さらに初乳をいただいたら、お酢を入れて牛乳豆腐に。
レモン汁を入れてカッテージチーズに。
(牛乳豆腐とカッテージチーズは同じか?)
そのときに出るホエー(水分)は、甘くして飲んでみた。
これはおいしかった。
さすがに全部は飲めなかったが…。

その時に作ったものは、(ヨーグルト以外)冷凍して実家に持ち帰った。
バターは、ガーリックバターにしてフランスパンに塗り、軽くトースト。
美味!
なんちゃってクリームチーズは、ドレッシングに。
なかなかいける!
チーズケーキもいいんじゃないかな。
カッテージチーズも、サラダとか、お菓子に使えそうだ。

思えば、とても、大変、かなり、すっごく、贅沢な日々であった。
今、牛乳を買うのが、ちょっとくやしい…(笑)

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モデル:W牧場の牛のあご裏
posted by ヨーコ at 23:23| Comment(3) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月16日

あーまーりーにーも、牛が見たくなったので…。

今回は思い出しではない。
今日のできごと。

兄貴一家が遊びに来ていたので、甥っ子と義姉とで「こどもの国(横浜青葉・町田)」へ遊びに行く。
この暑〜〜〜いのに!
真っっっ昼間に!
たたでさえ体温高い2歳児をだっこして!
我ながらよく行ったと思うよ私。

それでも行った理由は、ただひとーつ。
牛に会いたかったから♪

「こどもの国」は、まんま雑木林の巨大な公園で、牧場もある。
牧場があるからには……牛もいる!
牛がいるからには、牛にさわれる!

炎天下の、だだ広い公園を歩き続けて、疲れ果てた甥っ子。
嵐のような「だっこ〜〜〜〜」コールに負けて、電気アンカさながらの12sの肉塊を小脇に抱え、牛に突進!

…したんだけどねぇ…。
ちょっと、いや、だいぶ、いや、かなり、いや、異様に、びびりの甥っ子。
子牛が怖くて仕方がない。

私が右手でべたべたさわっている一方、左側では怖くてのけぞる甥っ子。

「いーーやーーー! やーーーー!」

…って、そこまで言わなくてもいいじゃない…。

仕方ないから甥っ子を下ろし、
「ほーらおいでー怖くないよーかわいいよー」
っていっても、義姉にひっついたまま、絶対に近寄ってこない。

ちょっと大きい育成牛にいたっては、問題外。
ついには泣かれてしまった。

この時、私は牛の顔、首をなでまくって、牛はメロメロ。
あーーーーかわいいかわいい。
私はもっといたいけど、甥っ子は限界。

しかたないから、綿羊に挑戦するも、甥っ子撃沈。
むちゃくそ暑い日に、ウール100パーセントの極厚セーターを着込んでハフハフいっている綿羊たち。
そのかたわらでびびり続ける甥っ子。

むーーーーん。

しかたなく、牛とのふれあいもそこそこに、他のアスレチックなどに移動。
もっと牛といたかった…。

まぁ、ちっこい甥っ子から見ればそりゃぁ巨大だろうし、見慣れないものが怖いのは、よーくわかるよ。
それにしてもさぁ…。

甥っ子よ!
鍛えなおしちゃるわ!

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モデル:フキをくわえて、綿毛を背負ったアンガスさん
posted by ヨーコ at 23:00| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月15日

ひたすらまっすぐに突き進むのみ

4ヶ月間で、1万5000キロ。
地球3/8週ってところですか。

1ヶ月で3750キロ。
1日で125キロ…。

125!?

125キロっていったら、直線距離なら家から南アルプスまで行っちまうぞ!
すごいね。

これは北海道にいたときの、車の走行距離である。

「ちょっと買い物」と言って釧路まで往復100キロ。
「ちょっと写真撮りに」と言って近所めぐり往復120キロ。
「1日休みだから遊びに」と言って十勝めぐり往復500キロ。
「連休とって旅行に」と言って知床めぐり往復700キロ。

こりゃ1日125キロ達成するわな。

人間の歩いていない、信号もない、対向車も後続・前方車もいない、渋滞なんてありえない、ひたすら真っ直ぐで広い道を平均時速にして70キロ近くで突っ走る。
危険といえば、飛び出してくる鹿と、景色に飽きて眠くなることくらいだった。
何をするにも、車に依存しきっていた。
というより、歩いていける範囲にはなにもないのだ。

借り物の車で、よくまぁ、あそこまで乗りまくったものだ。
ありがたやありがたや。

ちなみに、実家では一切車に乗らない。
人間はうろうろ歩いているし、入り組んでいるし、渋滞するし、駐車場が狭くて停められないし。
バス、電車でどこにでも行けるしー。

つうか、車ないし。

次に私が車を運転するのは、自分で稼いだお金で車を買えた時にしよっと。
いつになるやら…。

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モデル:根室の海に面した牧場の放牧牛さんたち
posted by ヨーコ at 11:37| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月07日

あくびはしていたか

さっき、お花畑で柴犬が

ふ〜わあぁぁぁ〜〜〜〜〜……っっとぉ〜〜〜

ってあくびしている映像を見て思ったのだが…。

牛ってあくびしてたっけ??

なんだかうまく思いだせないが、していた気もするが、していなかった気もする。

してたとしたら、本当にしていたのか、夢で見たのかさえ、はっきりしない。

なーんとなく、あの「もよっ」とした口が、

ふ〜わゎゎ〜うようよよん

って動いた気もするのだが…。

ま、していたとしても、覚えてないくらい、たまににしかしていなかったってことよね。

くしゃみは、よく顔面に鼻水飛ばされたから、よくおぼえているんだけどなぁ。

ぼぇっしょん!!
って。

いや、
ばぼん!!
だったかな。

いやいや、
どかん!!
だろ。

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あれあれ?
やたら黒い鼻ねぇ。
…って、馬じゃん!
モデル:あやめヶ原の道産子ちゃん
posted by ヨーコ at 23:46| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月06日

べしょべしょの関東から

実家に帰ってきて以来、あまりの暑さと湿気で全てのやる気がとろけてしまった。
覚悟していたとはいえ、北海道の涼しさにしっかり順応してしまった身には、大変キツイ。

もうミャンミャンゼミうるひゃい!

思い出し日記を書こうとすると、なんだかとても、懐かしくなってくる。
帰ってきてまだ3日しかたっていないのにねぇ。
ぼーーーっとネットをながめていると、ついつい「酪農実習」で検索をかけていたりして。

夏のパーラーは暑い!とか、
冬は暗くて寒い!とか、
買い物ができん!とか、
なんでもかんでも遠い!とか、
もろもろのちっこい不満って、少し離れると全部忘れてしまうものなのね。

まいや、思い出し思い出し。

A町2件目の農家さんは、アブレストパーラーだった。
パーラーではあるが、1頭ずつ出し入れができるので、つなぎ牛舎での搾乳の感覚に近い。
牛が入るところと人間との段差は15センチくらいだったので、作業体制もつなぎ搾乳に近い。

最初は、いちいちしゃがまなければならないのがキツかったが、まぁそこはスクワットだと思ってがまん。
1頭1頭と濃密に触れ合えるので、牛の個性が分かって結構楽しい。

自分からさっさと搾乳スペースに来る牛。
「おいで」と言うと、ちゃんと反応して来る牛。
まだあいていないのに、入りたくて待機スペースをうろうろうろうろする牛。
絶っっっっ対に自分から入ってこようとはせず、すみっこでそっぽ向いて固まっている牛。
搾乳中にヒマなのか、あっちこっちいたずらしちゃう牛。
(ティッシュを引き出しまくっていたり、出口のボタンを押して勝手に出て行っちゃったり)
人間好きな牛。
ケンカ好きな牛。
はじっこの搾乳スペースが嫌いな牛。
後ろ足までの距離の目測を誤って、段差を踏み外す牛。
パーラーから出ていく道を逆走しちゃう牛。
(牛1頭ぶんの幅しかないのに)
あいているのに、通過しちゃう牛。

こんな牛たちを観察しているのが楽しかった。
搾乳中は、人と話している時間よりも、牛にツッコミを入れている時間のほうが確実に多かった。

相変わらず私は、鼻先をもみもみしたり、目の上をかいてあげたり、首のたるんでいる皮をびらびらさせて遊んでいた。
遊びすぎて、ミルカーが終わっているのを見落としちゃったりして…。

よくよく考えると、腰の高さが私の身長とそうかわらない動物相手に、いじくりまわしたり、言う事きかせたりしてたって……。
すごいじゃん私。
仕事をしているときは特に感じなかったが、牛のいない世界に戻ってきてしまうと、しみじみ感じる。

脱走した牛をみつけても、「ありゃま」って思うくらいで別に動じなかったが、今牛がうろついていたら、ぶったまげるだろうなぁ。
距離ってのは、大切なのね。

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モデル:共働学舎のブラウンスイスちゃん
posted by ヨーコ at 15:06| Comment(3) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月05日

さて、どんどん思いだしていこう

A町に始めてきた日は、まだ春かじりかけの4月後半。
実家は桜も終わって、緑モリモリだったのに、A町はまだ雪が残っていたなぁ…。
美幌峠はガリンガリンに凍結していたし。

…あ、これ書いたわ。

一軒目の農家さんは、例の搾乳ロボット×3のおかげで、搾乳ナシ。
毎日毎日、大量のこっこ(子牛)にまみれて掃除をしていた。
私が配合給餌係りだったので、牛舎に入るやいなや、うおーぎゃおーめえー鳴かれていた。
(私にはこっこの泣き声がこう聴こえる)

それにしても、まだ生まれて2ヶ月くらいで、全〜〜部同じように育てられてきたのに、性格の個性がとっても強い。
ケージ(っていうのかな?)の中に入ったとたんに、すみっこ(狭いんだけどね)に飛んで逃げるこっこもいれば、愛想良く近寄って来ては、べーろべろなめて離れないこっこもいる。
中には、頭突きして攻撃してくるやつさえいる。
こうなるともう、遺伝子レベルの話よね。

ま、これがまだ2、3ヶ月のちっこいこっこ(なんだか響きがいいぞ、ちっこいこっこ)だったらいいんだけど、それ以上大きくなってしまうと、パワーもスピードも上がって、逃げられ、なめられ、頭突きされる方も大変なダメージである。
下手すれば蹴られるし、足を踏まれるし、吹っ飛ぶ。

しかも狭いケージの中に3頭入っていて、それがダッシュでぐるぐる周っているもんだから、ちっとも掃除がはかどらない。

…ま、それが楽しくもあったんだけどね。

思えばこの頃が一番、牛になめられた気がする。
農家さんも一切牛に怒鳴ったり殴ったりしない人だったので、親牛になってもみんななつっこいし、落ち着いていた。
ロボット搾乳だから、自分が好きなときに絞られに行けばいいわけで、「人間が来たから行こう」なんて考えはさらさらない牛たちであった。

だだっ広いフリーストール牛舎の中で、大量の牛がうろうろしている中で掃除をしていると、ふと回りを見渡すとみわたす限りひたすら白黒の洪水で、しかもその白黒がゆらゆらとうごめいているものだから、私はしばしばおぼれたような気分になった。

牛の鼻先の周りがぷよぷよしていて、触ると気持ちがいいということに気が付いたのも、この頃であった。
さすがにこれは、いくら人懐っこいとはいえ、嫌がる牛が多かった。
それでも、何頭かは触っても平気な牛がいて、探し出してはしょっちゅうもみもみしていた。

搾乳がないうえに、全ての作業を一人でまかされていたものだから、つい時間を気にせずに遊んでしまっていた。
急いでやれば1時間半や2時間で終わる作業を、3時間近くかけてやっていたこともあった。

それでも他の実習生仲間に比べて、朝は誰よりも遅く出勤し、夜は誰よりも早く終わっていた。
日も長い頃だったので、晩の作業が終わってから、夕日の写真を撮りに行ったり、映画館にレイトショーを見に行ったりしていた。

思えば大変贅沢な日々であった。

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この鼻の周りが気持ちいいんだって〜〜。
モデル:I牧場のジャージー若牛ちゃん
posted by ヨーコ at 10:31| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月04日

ただいま。

電波が無くなり、パソコンの電池ももたなく、ネット難民となってしまってから早や4ヶ月。
今年の夏は北海道で、みっちり太陽を浴びた。
雨にも打たれた。
霧にもとりまかられた。

農家さんは2件周り、牛をいじくり続け、
体重は3キロ増えて、車は1万5000キロを走った。

牡蠣も食べた。
ホタテもサンマもカレイもイクラも食べた。
牛乳も、いっぱいもらった。
とうきびも、かぼちゃも、トマトも、お米も。
私はすでに、北海道産のものでできているな。

そしてついに、9月3日に、実家に戻ってきた。
ネットがつながる喜びをかみしめて、パソコンに向かっている。

久しぶりの関東は、とにかく暑い。
それでもピークに比べれば、だいぶ涼しくなったそうなのだが、充分暑い。
暑さの質が、北海道とは違う。
空気がねっちょりしている。
朝晩もねっちょりしている。
唯一の救いは、家が風通しがいいということだ。
北海道の家は、冬の寒さ対策のために、風通しが悪くなっていた。
短い夏のために、通気性を考えるなんてことはできないのだろう。

実家の周りはけっこう緑が多いが、さすがに牛はいない。
毎日毎日牛を相手に仕事をしてきたのに、さらに放牧している牛を見てははしゃぎ、友達とは牛のことばかり話し、牛グッズに大興奮していた身には、さみしい限りである。
パソコンの壁紙を牛の写真にしちゃえ。
(今までは北海道地図だった)

この4ヶ月、あったことを思い出しながら書いていこうっと♪
楽しかったことと、しんどかったこと(北海道弁では「こわかったこと」か?)の量を比べたら、そりゃぁしんどかったことのほうが多いんだけど、過ぎてしまえば楽しかったことしか思い出さないもんだ。
人間ってのは、うまくできている。

ついでにまたタイトルも変えちゃえ!
長ったらしいけど、本音。
「またいつか牛をながめて暮らしたい!〜北海道酪農実習思い出し体験記〜」
再び、よろしくさん。
posted by ヨーコ at 23:59| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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