契約は2年。
2007年の4月までである。
「社会を経験する」という理由でこの会社に入り、
2年間はおとなしく修行しようと考えていた。
当初、人間の一生の中で2年間なんてちょろいちょろい。
勉強するには丁度良いんじゃないかと考えていた。
しかし実際、1年と経たないうちに、次にやりたいことができてしまった。
それが酪農だった。
あの北海道の「女性専用宿舎で酪農体験実習生募集」
というホームページを見つけたのが、今年の1月。
もし仮に2年間仕事を全うしてから北海道に行くとなると、
ゆうに1年3ヶ月後!
…これは人間の一生の中では短いことかもしれない。
ただ、私が23歳と24歳である時間はたった一回しかない。
これは長い。
それでも理性が「ちゃんと仕事しろー!」
って叫んでやまない。
その間に同僚の退職、新人さんに入社があったりして、ますます辞めるどころの状況じゃない。
軍配は理性に上がった。
それから半年間、わたしの「北海道熱」は体の中でふつふつし続けながら、抑え込まれることになった。
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